Contents — 6 sections

RicochetTanksで目指していたバランスの一つに、

初心者でも、たまには上級者に勝てる。

があった。

毎回実力通りに決まるだけでは、初見Playerには厳しい。

一方で運だけにすると、上達する意味がなくなる。

そこでNPC同士の模擬戦でも、強さに差をつけて勝率を見た。

結果として、

弱い設定のNPCが、強い設定のNPCに勝つ割合は約1割

になった。

数字だけ見れば狙いに近い。

でも、ここで「初心者も上級者に1割勝てる」とは書かなかった。

NPCの強さは、人間の上手さではない

NPC側で変えたのは主に、

  • 反応時間
  • 角度誤差
  • 発射間隔
  • 射程

だった。

たとえばHardほど反応が速く、狙いも正確で、発射間隔も短い。

これはNPCの難易度差としては使える。

でも人間の上手さには、

  • 相手の癖を読む
  • 壁を覚える
  • フェイントする
  • 1発目で誘導する
  • 2発目を残す
  • 弾を相殺する
  • 焦る
  • ミスする

といった別の要素がある。

NPCのEASYと、人間の初心者は同じではない。

それでもSimulationは使える

では1割という数字に意味がないかというと、そうでもない。

少なくとも、

  • 弱い側が0%になっていない
  • 強い側がほぼ負けるような逆転も起きていない
  • パラメータ差をつけても偶発的な逆転が残る

ことは確認できる。

つまり、

人間試験へ持ち込む前のBalance仮説

としては使える。

「狙った勝率」ではなく、観測値として残す

ここで危ないのは、

「初心者勝率10%を目標にしよう」

と数字だけが独り歩きすること。

この約1割はNPCの設定とMap条件の結果。

人間対戦の適正値を決めたものではない。

だから現時点では、

弱いNPC vs 強いNPCで約1割の逆転が観測された

まで。

目標値ではなく、比較用のBaseline。

人間対戦で見るものは別にする

対人戦では、単純な勝率だけでなく、

  • 初見Playerの勝率
  • 経験者との勝率差
  • 何で勝ったか
  • 跳弾を理解していたか
  • 2発を使い分けたか
  • 回避できたか
  • 負けても再戦したいか

を見たい。

勝率が1割でも、全試合が何も分からず瞬殺なら意味がない。

逆に勝率がもっと低くても、

「次は勝てそう」

と思えるならゲームとして成立するかもしれない。

数字を出すと強く見えすぎる

「弱い側が約1割勝った」

は分かりやすい。

だからこそ、何の1割なのかを狭く書く必要がある。

NPC Simulation。

人間ではない。

VR実機の初心者ではない。

Skill差の証明でもない。

PicoTowaでは、数字を出すときほど、その数字が証明していないことも残す。

いまの結論

Simulationで欲しかったのは、

「面白さの証明」

ではなく、

次に人間へ何を試すかを決める材料。

約1割という数字は、そのための一つの観測値。

本当に初心者がたまに勝てるかは、対人戦が始まってから初めて測れる。

Signal / 観測記録

この記録への観測を送る

反証、再現失敗、追加で試してほしいこと。届いた SIGNAL は非公開で保存し、次の実験候補として扱います。